SS01
色シリーズ01/赤:
聞いた事はないけれど。
恐らく彼が一番見ている赤色は『血の赤』。殺人者を追うという枷と業を自身で背負った彼が見つめるであろう、その色は死者が流した痕跡の赤。
彼の闇色の瞳でも覆えず、身に纏う無垢色でも薄まらず、赤は侵蝕する。
ねえ。
だからかい?
君が僕に触れるとき、いつだって君は一瞬躊躇するのは。
言わないけれど。
決して君は赤には染まっていない。
言わないけれど。
白い大地を自分の意志で赤く染め上げてるのは僕の方。
躊躇わず触れて欲しい。
いつだってそう思ってる。
でも言わない。
広がるのは暗い歓び。
君のその手の色は僕のとお揃いなんだっていう。
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リハビリ小話
陰湿で組立て最低。
某不思議の国SSからインスパイア。